日本の不動産市場はバブル崩壊するのか?

ニュース
この記事は約4分で読めます。

今、2021年現在先行きはかなり不透明な状況です。

目立った不動産価格が下落する現象は見えていないものの
一度下落を始めれば不動産価格がどこまで下がるかはわかりません。

新築戸建て・マンションや中古を買ってリフォームするにも
購入に踏み切るのは悩ましいタイミングだと思います。

不動産バブルのおさらいと今起こってる出来事、今後の予想について解説致します。

日本は「土地本位性 」と言われるくらい、土地に対する信頼は高い

土地の価格は右肩上がりで上昇するとこれまで信じられてきました。
島国ゆえの土地の希少さからくるもので、実際土地の価格は安定して上昇する結果に。

果たして今後も土地価格は上がり続けるのでしょうか?

不動産バブルが弾ける条件をおさらい

バブルが弾けるといってもなんの前触れもなく急落はしません。
今までの歴史を知っていると、不動産バブル崩壊の予兆に気づけるかも。

金融引き締め

不動産を買う場合、銀行にお金を借りて買う人が多いと思います。
銀行は金融庁の管轄にあり、金融庁が不動産融資を規制すると
不動産融資が降りにくくなるだけではなく最悪「貸し渋り」「貸し剥がし」が起きてしまいます。

株式市場が大暴落

不動産と株式には関連性があります。

ある日、株式市場が大暴落するとどうなるのか。

投資家たちは損失の穴埋めや資金繰りにお金が必要になってきます。
投資家に貸している銀行も担保割れになったら返済してほしいと迫ってくるでしょう。

そんな時に投資家たちは「不動産売却してお金つくるから返済待ってほしい」と
目先の資金がいる投資家たちが次々と物件を売りに出します。

資金繰りが厳しいなら安売りになってもいいから早く現金化しようと考える人も出てきます。

不動産価格が次々下落

先程の株式市場暴落によって安値でも不動産を売りたい人が増えるほど
不動産価格は下落していきます。

売り物件が何かしらの理由で増えるその時がバブル崩壊です。

例えば住宅ローンの返済ができない人が増え、売り物件が出るほど
価格下落の方向に進んでいきます。

不穏な足音が聞こえるワケ

マンション価格が47年間上昇し続けている

1973年~2020年の47年間に渡って新築マンションの価格は右肩上がりと
価格は堅調に推移している。

一時バブルだった1989年は大幅に値段が上がったが、崩壊後バブル前価格に戻ると思いきや
1000万以上も上の価格で下げ止まっている。

不動産が売れているうちは価格が右肩上がりかもしれないが
売れなくなったら価格はどうなってしまうのか。

リモートワークによるオフィス需要の減少

三井住友信託銀行が出したオフィス市場(1)の展望によると

  • 2020年は「東京」「大阪」「名古屋」「横浜」「札幌」「仙台」「福島」すべてで空室率が上昇。
  • 東京で2019年から6年間続いていた、賃料上昇も2020年にストップ(0.9%下落)
  • テレワークと相性のいい、IT企業の集まってる渋谷区は早い時期から空室率が上昇
  • 需給バランスの緩和からビルオーナーが賃料を下げて、テナント確保を優先するケースが増えると予想

2022年以降はオフィス需要も戻ってくるが、増加ペースは緩やかになると予想している。
すでに供給過多に傾きかけているならば、不動産価格に影響が出てもおかしくはない。

実は大阪からバブル崩壊が静かに始まっていた

大阪繁華街の路線価を国税庁は2020年1月時点で減額補正することを発表している。
近年拡大していたインバウンド需要によって大阪は経済を支えられ、地価も上がってきた。

コロナでインバウンド需要が壊滅的な今、価格が変わるのは自然な流れだ。

不動産価格は下がるのか?世界で見ると割安の日本不動産市場

コロナによる被害が少なく、空室率が低く利回りの高い日本の不動産に海外投資家は注目している。
すべての不動産が注目されているわけでなく、ある程度の価格帯(100億円以上)に限られる。

2020年上半期、都市別投資額は2位のニューヨーク109億ドルを抑え東京が150億ドルで1位トップ
局地的なバブルが起きる可能性は十分考えられる。

今後の予想

結論から言ってしまうと、多少価格の上下はあってもバブル崩壊のような値動きは無いと考えます。
重要指標は金融緩和が続くかどうかです。

バブルの崩壊で挙げた金融引き締めは、日米の無制限金融緩和で直近には考えられません。
日銀は株式市場の支援にETF、不動産市場の支援にREITの買い入れを増やしています。

とはいえいつかは「出口」金融緩和から方針転換する時がくるでしょう。
その時に備えて、レバレッチを下げ余裕を持った資金繰りを行うべきでしょう。

これだと直近の値下がりは無い!ではつまらない話になるので、不動産サイクルから予想すると

  • 1973年列島改造ブーム
  • 1990年バブル経済
  • 2007年ミニバブル

今までの不動産サイクルは17年周期で動いています。
次は2024年、それまで不動産が上がり続けて
その後金融締め付けや行政の締め付けがあるかもしれない。

最後に

東京オリンピック後に首都圏不動産が暴落する、と言われてきましたが今の所暴落はありません。
暴落が実際始まるまで、バブルだったと気づくのは困難でしょう。

欲をかいて最後のババを掴むのだけは避けたいところです。