中古一戸建てと中古マンションどっちが資産性高い?

リフォーム
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これから住宅を購入しようと考えてるけど、中古一戸建てと中古マンションどっちを買おうか迷われると思います。

戸建てとマンションそれぞれ違いはありますが今回は「 資産価値 」で比べるとどっちが良いのかを説明します。

ただ単に販売価格の高い・安いで判断するのは危険ですよ?

物件の資産価値について

「売却価格」が下がりにくい物件かつ「収益価値」が高い物件であることが理想です。
売却価格を高く維持できるに越したことはありませんが、自分が希望した値段で必ず売れるとは限りません。

athomeの調査では首都圏中古一戸建ての売却期間は11ヶ月と、戸建ては売れるまで長く時間がかかっています。
物件の価格は需要と供給で決まるもの。自分が売り出している最中に、物件を売りたい人が増えれば価格は下落します。

すぐ借り手がつく物件なら、ローン返済中であっても収益が出せますし
売り急ぐ必要もなくなるので、急な価格変動に巻き込まれにくいです。

一戸建て・マンションの資産価値

マンションの資産価値

マンションは収益価値の優れた物件です。
立地の良さから借り手がつきやすく、築浅であれば売却も簡単です。

ただし築年数が経ち、建物の老朽化が進むと売却自体が難しくなります。

一戸建ての資産価値

土地付きの一戸建ては売却価格に優れた物件です。
築年数で建物の資産価値が目減りする中、土地は時間による価格変動がありません。

ただしマンションに比べると借り手はつきにくく、売却も時間がかかります。
築年数が経っても、建物の建て替えや更地にして売却するなど売却手段は豊富です。

資産価値が高い物件の特徴

立地

マンション・戸建て共通するのは
立地です。不動産の価値を大きく左右する要素なのは間違いありません。
不動産シンクタンクが公表したデータによると、なんと価値の9割は立地だそう。
9割のうち

  • 「どこの街に住みたいか」が6割
  • 「駅との距離や周辺施設」が3割

立地選びに失敗してしまうと、改善しようがありません。
妥協が即値段に直結、もし妥協しなければいけない時には
眺望の良さ・自然・公園などマイナスを補う要素が欲しい所。

立地以外に価値あるマンションとは

管理・メンテナンスがしっかりしてる。

マンションは管理で買えと言われるくらい、中古マンションにおいて
管理・メンテナンスが良好か?は重要です。

築年数をリノベーションで回復させる、大規模修繕に備えるなど
新築のうちは関係なくとも、築年数を重ねていくごとに管理体制の差が物件価値に直結します。

建物規模

一定の規模がないと共有スペースや共通設備は貧相です。
とはいえ、豪華であれば良いわけではありません。

シアタールームや温泉設備など、合ってもあまり使われない設備は
管理費も余計にかかるし、マンションの販売価格も割高になります。

単純な資産価値で考えると、需要の高い設備以外はコスパが悪いと言えます。

間取りや内装、設備など専有部分と共用の設備

間取り、設備・仕様の全体から価格判断されます。
ですがそれぞれの価値はそれほど高くはありません。

その他

  • 外観や玄関の立派さ
  • ブランド有名業者が売主、または大手ゼネコン施工の物件

この辺も価格に関わってきます。

一戸建てなら

戸建ても立地が一番重要、間取りや設備が価格に関わる位でマンションとあまり変わりません。
土地代の割合が高い戸建てを買うと、資産価値の目減りは少ないです。

注意したい設備はプロパンガスで物件が売れにくく、売り出し価格も低い。
光熱費も高くついて人気も低い。そうなると値段を下げざる得ません。

資産価値の調べ方

実際に「売却価格」と「収益価格」を調べてみましょう。
不動産鑑定をするには「原価法」「取引事例比較法」「収益還元法」の3つ

しっかり計算するのは、修繕費用なども予測する必要があり大変なので
売却価格は「取引事例比較法」を収益価格は「収益還元法」を使用して簡易的に価格を計算します。

売却価格

取引事例比較法は同じような物件の取引事例を集め、地域要因や個別要因を考慮し価格補正する方法です。
売り急いで値段が下がった物件や投機的な物件は比較対象から除きます。

取引情報を調べる際、「土地総合情報システム」が参考になります。

まずは同じような立地・面積・築年数の不動産を複数探し
基本は近場かつ最近の事例を参考にしましょう。

もし近隣・最近の事例がなさそうであれば、範囲を変更する必要があります。
価格にある一定の法則性が見つけられるはず。

大体出した価格の±10%前後ぐらいで売却価格は目処がつけられます。

収益価格

収益還元法は不動産の収益性を表した利率(還元利回り)で不動産価格を求める方法です。
還元利回りは以下の計算で出すことができます。

還元利回り=1年間の利益(家賃収入-経費)÷不動産価格 x 100

還元利回りは投資額に対する年間の利益の割合、収益性の利率です。
投資額を回収するのに、5%なら20年、4%なら25年かかります。

詳細に計算するのは難しいので、目安の数値で計算するなら

  • 大都市中心地5%、大都市圏7%、都市郊外9%
  • 賃貸用住宅なら5%~8%、事業用なら7~10%

で計算すると良いでしょう。都心や大都市は利回りが低くなりやすく、地方物件は還元利回りが高くなりやすいです。

一戸建てとマンションを比較してみる

販売価格が同じ物件の収益価格を比べてみる
マンションは大都市中心地で家賃相場が9万円、一戸建ては都市郊外で家賃相場が8万円だったとすると

大都市圏のマンション収益価格 9万 x 12ヶ月÷5%=2160万
都市郊外の一戸建て収益価格 8万 x 12ヶ月÷9%=1067万

マンションの収益価値が高くなりました。
必ずしも戸建てが収益価格下がるわけじゃないので、みなさんが気になってる物件でぜひ計算してみて下さい。

最後に

売却価格より収益価格が高いなら、貸しやすく購入リスクの低い物件と言えそうです。
条件の気に入った物件で、売却価格と収益価格のバランスの良い物件は買いですね。
自分で気になった物件を計算して、判断の目安にしてみてはいかがでしょうか。